
こんな疑問を解消します。
本記事の内容です。
・服のサンプルって何?元アパレルプレスが解説!
・セールで安く売られる理由!実際の商品との違い
元アパレルプレスの私が、服のサンプルについてご紹介します。
※ブランドによっては、サンプルの違う使い道もあるかもしれません。今回はわたしが勤めていたブランドをもとに、紹介させていただきます。
服のサンプルって何?元アパレルプレスが解説!
サンプルとは、実際の商品より前に作られる服のことです。
サンプルは大きく3つの理由で作られます。
・商品を作る前の確認のため
・展示会に出すため
・撮影をするため
順番にご紹介します。
商品を作る前の確認
実際の商品を作る前に、シルエットや着心地を確認するために作ります。
いきなり商品としてたくさん作るわけにはいかないので、このまま作っていいか確認するための、お試しの服となります。
確認したあとは、商品として作る工程に進むか、形や素材を修正してサンプルを作り直します。
サンプルを試着してサイズを見直したり、作る色を決めることもありました。
サンプルは商品が完成するまでの試作なので、不良品ではありません。途中で修正が入ったりするので、実際の服とは異なる場合があります。
展示会に出す
展示会は年に何回かあり、これから発売される服をお披露目します。展示会には商品ではなく、サンプルを置きます。
展示会にはテナントの方、雑誌編集者の方など、関係各所の方をご招待します。
少し先の発売の服も、展示会に置くのですが、その服をいざ商品として作ろうというタイミングになって、工場との兼ね合いなどで素材などが変更になる場合もあります。
アパレルに限らず、国外で生産しているものは、世界情勢にかなり左右されます。入荷が遅れたりするのは、生産国から船が出せなかったりするからです。よく考えれば分かることですが、私は実際にプレスの立場になるまで実感できていませんでした、、、
展示会でお披露目しているので、サンプルと商品が大きく変わることはないですが、素材などが変更になる場合もあります。
撮影をする
お店やサイトに載せる写真を撮るために、撮影を行う用にもサンプルを使っています。展示会で作ったサンプルをそのまま使う場合もあります。
サイトで「サンプルで撮影しています」「実際の商品と○○が異なります」と書いてあるのは、商品を作る前のサンプルで撮影しているからです。
また、雑誌などの撮影で使われているのも、サンプルになります。
雑誌やテレビ、映画などで使用されると、問い合わせが増えて売上に繋がることもありました。商品を貸すことはほぼなく、サンプルを無償で貸していることが多いです。
サンプルは多くの人が着ている場合が多いので、新品ではありません。
セールで安く売られる理由!実際の商品との違い
ここでもう一度、サンプルと商品の違いをまとめてみます。
・試作なので、素材やシルエットが異なる場合がある
・多くの人が手に取ったり着たりしているので、新品ではない
サンプルはいままで見てきた用途以外には使わないので、最後は安く売り出されることがあります。これがサンプルセールです。
セールを開催するか、アウトレットで売られることが多いです。
サンプルと商品は異なることを踏まえて購入すると、失敗が少ないです。売り切れていた商品がサンプルで見つかる場合もありますよ。
今回は以上です。
サンプルを見かけたときは、本記事を思い出していただけますと幸いです。